同じ色のパネルを縦か横に3つ以上揃えるだけというシンプルなルール。
加えてポップな色使いとかわいらしいキャラクター。
まさかこのゲームが数秒でゲームオーバーする
死にゲーだとは思わなかった。
発売は1995年。
2020年5月に改めて「スーパーファミコン Nintendo Switch Online」追加タイトルとして紹介された。
この説明で「楽しくやさしく、そして最後に修羅が待っている」と
看破するゲーマーはどのくらいいるんだろう。
プレイ開始直後はよかった。
ゆっくりとせり上がるブロック。
盤面のパネルはすぐに消せるので、
パネルが画面下にぽつぽつとある枠を眺める時間の方が長い時さえある。
ステージが進む。
少しパネルがせり上がってくる速度が上がる。
そうか、自分の処理速度との戦いか。
さらにステージが進むとパネルの種類が増える。
処理にかかる手数が増す。
だんだん手順を考えて仕込む連鎖とか、
そういう凝ったことができなくなる。
手元のパネルだけをなんとか回転させて生き延びる。
気がついたら4秒ごとに死に始める。
6-4面。
何もしなかったら4秒で死ぬ。数えた。
何かしてもそれが間違いだったら8秒で死ぬ。
人の営為が4秒の延命にしかならないゲームってなに?
もう遠くを見る余裕はない。
カーソルを遠くに動かすと死ぬ。
自分の一手ごとに意味がないと死ぬ。
あまりにもすぐ死ぬので、もう死んだ原因はわからない。
数秒で死んで、コンティニュー、またよみがえる。
そして数秒で死ぬ。
たまにパネルをうまく消せると、
パネルがせり上がるのが2秒くらい止まる。
この2秒に意味のある行動がとれないと死ぬ。
2秒で事態が好転することもあれば、
まったく何の手も思いつかないこともある。
「何も打つ手がない」と悟ってからの1秒はとても長く感じる。
ミスは命取り、というのは大体どのゲームにも言えるけど、
このゲームもそう。
初手でミスすると死ぬ。
一手のミスを挽回する手はない。
初手で間違えたら「あと数秒で死ぬ」と知りながら操作する。
ゾーンに入るとかよく言うけど、
あれは自分の本来のスキルを抑制していた何かが取っ払われて
急に実力を発揮できるようになるんだと思う。
入るゾーンなどない。すぐ死ぬ。
土台私のやることにあんまり意味はないよな、と思う。
ごく稀に色んな偶然が重なって、
終了のラインがステージに出現する。
このラインに収まるようパネルを消したらクリア。
白く光るラインが視界に入ると笑えるほど浮足立つ。
「なにか意味あることをしよう」と思うと
大体つまらないことをして死ぬ。
ところでこれを書いている今も
私はラスボスのステージをクリアできていないんだけれど
このゲームには各面にパスワードが設定されていて
「TJA1X573」というのが最後の面のパスワードなので
遊べる人はやってみてください。
6-4は何もしなかったら4秒で死ぬけど、
ラスボスのステージは2秒で死にます。
あとこのゲームを始めてから
Switch専用のスーパーファミコンコントローラーを買いました。
コントローラーを変えたからってうまくなるわけはない。
相変わらずすぐ死ぬ。
昔、プレイステーションで毎日遊んでた時に
どうしてもスーファミの「タクティクスオウガ」をもう一度やりたくなって
スーファミをひっぱりだしてコントローラー握った瞬間
「平たい…! カマボコ板かよ」
とものすごく違和感あったので、今回も変な感じがするかなーと思って
触ってみたら、ぜんぜんそんな風には感じなくて
なんだかそれで泣いてしまった。